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ABテストのデメリットについての記事にようこそ!ABテストは、ウェブサイトやアプリのパフォーマンスを最適化するために非常に効果的な方法です。このテストでは、異なるバージョンのコンテンツやデザインを比較し、どちらがユーザーにとってより優れているかを判断することができます。しかし、ABテストには欠点がありますので、成功するためにはそれらを理解することが重要です。
ABテストのメインのデメリットとしては、時間とリソースの消費を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。複数のバージョンを作成し、テストを実施するためには時間と費用がかかります。さらに、結果が初めは見えにくいこともありますので、忍耐と耐久力が求められます。
ただし、それ以外にもABテストをする前に必ず理解しておきたい欠点がありますのでこの記事でご説明していきます。
ABテストの利点と欠点を理解することは、成功するために重要です。次のセクションでは、詳しく説明します。お楽しみに!
ABテストの問題点
APテストの問題点というとよく工数がかかったりとかリソースや時間といったものが問題点として挙げられると思います。
もしくは統計的に有利じゃない方向にABテストが行われてしまうとかですね。そういったことは話としてはよくあるのではないかと思いますが、そもそもABテストそのものに問題点をはらんでいる
というところを今日はご説明していきたいと思います。
ABテストとは、絞り込んでいくこと
図1 . ABテストの進行
ABテストとはそもそもどういうことかというとシンプルに言うと効率の良いところに絞り込んでいく
テストのことを指していますよね。
図1を見ていただきたいんですけれど、一番左に男性と女性がいてABテストをしてみたら女性の方が効率が良かったということで女性を絞り込みました。さらに女性と犬でABテストしたところ、犬の方が効率が良かったので犬に絞り込みました。さらにその犬と亀をABテストしたところ亀の方が効率が良かったので亀に絞り込んだ。
少し極端な例ではあるんですけどこういったことを繰り返していくのがABテストという形になってきます。
過剰な絞り込みが発生する
図2 ABテストにより過剰な絞り込みが発生する
少し違う図でご説明するとですねこんな感じですよね。最初まあ大きなところここでは男性と女性で見ていたところを女性が良かったんで女性に振り込んでで次に犬に絞り込まれていきました。さらに亀に絞り込まれていきました、とどんどん絞り込まれて狭まっていく感じですよね。
もちろん一つ一つの意思決定というのは合理的に行われると思います。女性の方が良かったので女性に絞り込むわけですし、犬の方がよかったので犬に絞り込むわけです。
これを俯瞰して全体で見た時に効率の良いところに過剰に絞り込まれることにより、逆に効率が悪くなってしまうという問題
が発生します。
同じ属性/同じ傾向のバナーに反応する人ばかりに広告が配信される
図3 過剰な絞り込みによる問題
これが何が問題点かというと、この図のようになるんですよね。同じ属性同じ傾向のバナー、バナーじゃなくてもLPなど他でもいいんですけれども同じ傾向がある対象に対して反応する人ばかりに広告が配信されるということになります。
この例で言うと、絞り込んで亀が一番効率が良いとなった時に広告の配信が過剰に亀によってくる、亀以外にも反応する人はいるんだけれどもそこには広告配信がされていかない。
ここがABテストの本質的な問題点かなと思います。この点を理解しておかないと、結構頻繁にこのABテストの罠が発生してしまって「なぜ効率の良いところにどんどん絞り込んでいっているのに結果的には効率が良くならないのか?」という状態が発生してきます。
ABテストの前に戦略と仮説をたてる
シンプルな対策が「戦略と仮説」になります。はじめに誰にどんな価値を提供するのか、というマーケティング戦略を明確にしてチーム内で共有しておく。
また、ABテストをするときに仮説を持って検証をするという基本を意識していくことでこのABテストの過剰な絞り込みという罠に陥らなくて済むのではないかなと思っています。
ABテストの罠に陥らないために
- 「誰にどんな価値を提供するのか?」というマーケティング戦略を明確にしてチーム内で共有しておくこと
- 仮説をもってABテストすること
まとめ:
ABテストの欠点について詳しく説明しました。ABテストは、データに基づいた意思決定やパフォーマンスの最適化に非常に有効な方法ですが、「過剰な絞り込み」という罠にも注意が必要です。
成功するためには、マーケティング戦略と仮説の立案が重要です。ABテストを活用して、より良いパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを実現しましょう。
動画でもどうぞ。